いつ?予言!南海トラフ地震の前兆!一番危ない県は静岡、和歌山、高知

2022年1月24日

いつ?予言!南海トラフ地震の前兆!一番危ない県は静岡、和歌山、高知

今後30年間で震度6弱以上の地震発生確率が高い地域

政府の地震調査委員会は、今後30年以内に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率を示した。

確率が高かったのは、水戸市(81%)、徳島、高知両市(各75%)、静岡市(70%)など。東京都も、47%と高い数値となった。

東日本大震災の震源域となった日本海溝沿いや、南海トラフに近い太平洋側も地震リスクが高いという結果になった。

南海トラフ巨大地震で一番危ない県は静岡、和歌山、高知、三重、宮崎、徳島、愛知

内閣府は、南海トラフ巨大地震で、死者数が最も多いのは、1位が静岡県(約10万9000人)、2位が和歌山県(約8万人)、3位が高知県(約4万9000人)と試算。

4位以下は、三重県、宮崎県、徳島県、愛知県、大分県、愛媛県、大阪府、兵庫県、香川県、神奈川県、奈良県、千葉県、東京都、岡山県、鹿児島県、京都府と続いている。

南海トラフとは?

AERA 2021 年12月20号より

南海トラフとは、わかりやすく言うと、静岡県から、紀伊半島、四国、九州沖の海底にある水深4000m級の深い溝(トラフ)のこと。

日本列島が位置する大陸のプレート(ユーラシアプレート)の下に、海洋プレート(フィリピン海プレートなど)が南側から年間数cm割合で沈み込んでいる場所である。

南海トラフ地震とは?

南海トラフ地震とは、南海トラフを震源域とする地震のことで、100~150年間隔で巨大な地震が発生していることがわかっている。

大陸のプレートの下に、海洋プレートが沈み込むことで、ひずみが蓄積され、一気にエネルギーが放出されて巨大地震となる。

最近では、昭和東南海地震(1944年)、昭和南海地震(1946年)がこれに当たる。前回の地震が起きてから、約70年が経過しており、次回の南海トラフ巨大地震が発生する可能性が高まってきている。

南海トラフの死者、経済被害は?

国は、南海トラフの巨大地震が起きると、死者は32万人を超え、経済被害も220兆円を超えるとも想定。地震発生直後に、沿岸部には最大で30メートルを超える巨大津波が押し寄せるとされている。

地震発生から1週間で、避難所や親戚の家などに避難する人の数は最大で950万人。およそ9600万食の食料が不足するとされている。

予言、発生確率は?

政府の地震調査委員会は、マグニチュード8から9の巨大地震が今後30年以内に「70%から80%」の確率で発生すると予測。被害は、東海、関西、四国、九州にも及び、東日本大震災を大きく上回ると予測している。

いつ?予言!南海トラフ地震の前兆

 和歌山や山梨、茨城県。本州で立て続けに発生する地震。鹿児島県南部の海に浮かぶトカラ列島でも、群発地震が続く。地震発生から、24時間で震度1~4の有感地震は100回近く数えた。これらの地震は、南海トラフ地震の前兆なのか。

気象庁は、和歌山や山梨、茨城県の地震について、「南海トラフ地震が起きる可能性には影響しない」との見解を示した。

 だが、山梨と和歌山で起きた地震は、フィリピン海プレートが引き起こした地震。太平洋プレートが沈み込み、ユーラシアプレート内部で岩盤が割れ、和歌山や山梨の地震を引き起こした。

さらに、続く茨城県南部を震源に地震が起き、東京でも震度3を観測したが、これらの地震はいずれも、直接的原因となったのがフィリピン海プレートだ。

南海トラフ巨大地震の「前兆」か

 フィリピン海プレートは、南海トラフ地震の「震源域」。山梨と和歌山、茨城の地震はいずれも、南海トラフ地震のような巨大地震の「前震」とも考えられている。

過去のパターンからすれば、大地震が起きる2~3年前に比較的大きな地震が発生。最大震度7を記録した東日本大震災の3年前には、震度6強の岩手・宮城内陸地震が発生している。

 距離が離れ、関連がないからといって、他の地域で地震が起きないというわけにはならない。トカラ列島の地震を含め、それぞれの地震には、常に注意する必要があるだろう。

巨大地震の前兆・最新情報予測

東北、北信越、九州、沖縄、北海道

40年以内に「90%程度」で発生が予測される南海トラフ巨大地震。だが、東北、首都圏、関西、九州・鹿児島など、日本国中で地震が発生。2021年、震度5弱以上は10回を数える。

そんな中、ウェブ会員向けに「MEGA地震予測」を配信する地震科学探査機構(JESEA)では、今最も危険なゾーンとして3つの地域を指摘している。

MEGA地震予測とは、地上2万キロメートルを周回するGNSS(衛星測位システム)のデータを利用し、国土地理院が公表する全国約1300カ所の電子基準点で、どのような地殻変動が起きているかを観測。

測量工学の権威である村井俊治東京大学名誉教授によって開発された、まったく新しい地震の予知技術だ。

具体的には、

1.1週間ごとの上下方向の動きである「週間高さ変動」

2.長期的な上下方向の動きである「隆起」「沈降」

3.東西南北の「水平ベクトル」の動き。

これら3つを総合的に分析し、地震が起きる恐れのある場所を割り出している。2011年3月11日の東日本大震災では、日本全国の場所で以上数値を観測している。

巨大地震の前兆や、最新情報で予測した危険な場所は?

東北・太平洋岸、北信越、九州・沖縄、北海道十勝地方も

■東北・太平洋岸

東北地方では21年、震度5弱以上が4回発生。「最高度の警戒が必要」であるエリア。

太平洋側は東日本大震災の反動で、「隆起」が続き、逆に日本海側は「沈降」。宮城県の「牡鹿」と、山形県の「鶴岡」の基準点で16センチの高低差があり、奥羽山脈を中心とするエリアにひずみがたまっていると考えられ、水平ベクトルが南東に引っ張られている太平洋岸は危ないと予測。

■北信越

新潟県中越地方の「新潟大和」「高柳」「塩沢」「妙高高原」、石川県の「白峰」などで大きな週間高さ変動を確認。長野の「白馬」でも急激な高さ変動。南東方向への水平方向の動きも活発化している。

新潟・長野県境では、『隆起』『沈降』の高低差は6~7センチにもなり、警戒すべきエリア。

■九州・沖縄

鹿児島県のトカラ列島で21年12月4日以降、300回以上の揺れを観測。10月6日には大隅半島東方沖でM5・4の地震が発生。

九州や南西諸島で水平方向の動きが強く、九州、南西諸島や沖縄一帯で「沈降」が続く。

東日本大震災(11年)、熊本地震(16年)では、「沈降」した後に大地震が発生。全域が「沈降」しているのに、阿蘇山や桜島周辺は局所的に「隆起」。高低差によるひずみがたまっていると考えられている。

■北海道十勝地方

最新の分析では、北海道十勝地方も、最重要危険エリアに挙げられている。地震には必ず前兆がある。その異常を見極め、万全の備えをしておきたい。