羽生結弦、松岡修造の一言に涙止まらず、……悔しい
羽生結弦、
松岡修造の一言に涙止まらず、……悔しい
北京冬季五輪のフィギュア男子フリーで、4位に入賞した羽生結弦。3度目の表彰台は逃したが、冒頭で挑んだクワッドアクセル(4回転半ジャンプ)に転倒しながら何度も挑み、国際スケート連盟(ISU)に世界で初めて認定された。
北京五輪で、世界初のクワッドアクセル(4回転半ジャンプ)に挑んだ羽生結弦。転倒しながら何度も戦いを挑んだ羽生結弦を、 元テニス選手でスポーツキャスターの松岡修造が、インタビューを行った。
https://www.youtube.com/watch?v=ES5x7JNhFbc取材スペースに現れた羽生結弦。あっけらかんと、にこやかな顔で現れた。「申し訳ねー」と笑った。
だが、松岡修造は、戦いに敗れて、ぼろぼろになった羽生結弦に、しっかりとした口調で言う。
「結弦さん、僕は、ありがとうと言いたいんですよ。お礼したい。だって誰もトライしたことがないものに、何があってもトライし続けましたよ」
その一言に、羽生結弦の涙腺は切れた。
じっと、うつむき、悔し涙と、これまでのスケート人生、さまざまな想いが交差する。
「ちょっと待って、だめだ…」
背を向ける羽生結弦。
カメラは、羽生結弦の後姿をとらえる。
壁の方に向かい、うつむき、じっと涙を押し殺す羽生結弦。
おどけた調子で言う。
「あー、テレビの前で泣くのいやなんだけどな。修造さんと長いからな」
手で涙をぬぐい、羽生結弦が振り返る。その澄んだ、黒々とした瞳。
「悔しい」と、羽生結弦はつぶやき、泣き続ける。
松岡修造は、問いかける。
「苦しさの中にこのオリンピックで何を見たんですか」
羽生結弦は、いつもと同じクールな表情を見せる。
「……そうですね……もうなんか努力って報われないなって思いました。僕はオリンピックで金メダルをとるために、そして4回転半を決めきるための正しい努力をしてこれたと思ってます。自分の中では一番いい、一番近いアクセルが飛べたと思ってますので、その点に関しては満足してます」
松岡修造は、少し笑う。
「4回転アクセルまだ応援していいのかな、まだ?」
すべての力を出し切った羽生結弦は答える。
「わかんないです。出し切った」
羽生結弦は以前、こんなことを語っている。
「一時期、週刊誌の問題とか色々あった時に、“なんで僕生きてるんだろう”って。何回も死のうともしました」と胸の内に秘められた想いを語った。「でも、でもね、本当にみんなこうやっていっぱい応援してくれるし、何より僕が幸せなのは、自分が憧れてる方々がみんな、自分にメッセージをくれて、“ゆづは大丈夫だよ”ってコメントくれて、本当にありがたかったし、スケートやっててよかったって。本当に今は生きててよかったって、本当に思ってます」
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