日本のコロナのピーク予想、ピークアウトはいつ?オミクロン株「第6波」感染拡大

2022年1月25日

日本のコロナのピーク予想、ピークアウトはいつ?

オミクロン株「第6波」感染

オミクロン株「第6波」感染が急に拡大し、ピークは2月~3月と見られている。ピークアウトはいつなのか?そんなもの誰にもわかるわけがない。不明だ。

医師人材コンサルティング事業等を展開する「医師のとも」は2022年1月5日、全国の医師を対象にしたアンケート結果を公表し、医師の7割は新型コロナウイルスの第6波が「来る」とし、収束時期は7月以降を予測した。

「第6波」がいつなのか。ピーク予想はいつなのか。「第6波」の始まりも、ピーク予想も完全にできていないのに、収束時期のピークアウトが予想できるというのは実に不思議な話だ。7月以降に収束するというのは、そのままコロナウイルスが消え去ってしまうということなのか。

2022年3月初旬まで急激に上昇3月4日にはピークに達すると予想

米ワシントン大医学部の保健指標評価研究所(IHME)は2022年1月初旬に、日本の今後の感染状況について予測をしていた。

日本では、オミクロン株「第6波」感染が、2022年3月初旬まで急激に上昇。1月初旬から1カ月後には約10倍、さらにそこから1カ月後の3月4日にはピークに達すると予想。

おととしの年末に始まった第3波は昨年1月10日にピークを迎えたが、今回の第6波は今から2カ月間、感染拡大が続くと予測した。

「人口の80%がマスクを使っている場合」も、「新型コロナワクチンを2回接種した人が3回目接種を打ち終えた場合」も、3月4日には1日あたりの新規感染者数が現在の約25倍に上ると試算。

4日の全国の新規感染者数に基づけば、3月初旬には2万8775人に達する計算だ。

だが、2022年1月21日10時時点で、日本国内の新型コロナの新規感染者数は過去最多の4万6199人を記録。

アメリカでは2022年1月3日、新型コロナウイルスの新規感染者が100万人を超えた。

3日にアメリカで確認された新規感染者は108万211人と世界全体で過去最多。4日にはさらに108万2549人の感染が確認。検査陽性率は約23%。

その後、1月21日には、ピーク時の95%と推移している。

アメリカでは連日70万人前後の新型コロナの感染者が確認。大学の専門家は感染のピークは近いとの見方を示している。

ワシントン大学、アリ・モクダッド博士は「ワシントンとフロリダは、すでにピークを越え、ニューヨークは今ピークに達し、減り始めています」と話す。

日本は3月19日ごろに感染のピーク

博士によるシミュレーションでは、アメリカでは1月19日に120万人の感染を記録し、その後、急激に減少するという。

このシミュレーションでは、日本は3月19日ごろに感染のピークを迎えるとみられている。

2月にピークを迎えると、収束は3月下旬以降、続いて第7派、8派も?

アメリカやフランス、カナダ、豪州など、オミクロン株の感染が拡大した諸外国を見ると、ピークまでの急上昇カーブと、その後の下降カーブはほぼ同じ角度を描いている。

これまでも感染者数はピーク時を中心に、ほぼ左右対称の釣り鐘形を描いてきた。

これは、『正規分布』と呼ばれ、自然現象の多くがこれに従う分布だ。

日本国内の新型コロナウイルスの感染状況グラフ(2020年2月これまで)

日本では2022年1月中旬から下旬にかけて感染が急上昇。2月にピークを迎えたとしても、拡大以前の状況に戻るには、さらに1カ月以上、つまり3月下旬以降とする見方もある。その後、さらにさらに、もっと強力すぎる新型コロナウイルスが何度も何度も押し寄せてくるかもしれない。

【コロナ感染爆発】ピークを過ぎたイギリス、南ア、カナダ

新型コロナウイルスの変異株オミクロン株が早期に確認され爆発的に感染者が増えた南アフリカや英国、カナダなどで、感染拡大のピークを越えている。

アメリカでも新規感染者数の伸びは鈍化。頭打ちの気配。社会の正常化に期待が高まるが、「次の変異株」の警戒感も高まる。

世界で初めてオミクロン株を報告した南アは2021年12月半ばには新規感染者が減少に転じた。イギリスでも、の再生に注力。英国も昨年11月27日の1例目発表から1カ月余りの年明けに峠を越え、10日ほどで半減している。

新型コロナ、第6波ピークアウトしない?

オミクロン株「亜種」の猛威

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2022年1月7日ごろから驚異的な早さで感染拡大している「オミクロン株」。正月以降、オミクロン株の影響で新型コロナウイルスの感染者が急増。さらに変異を重ねたオミクロン株(亜種)に置き換わり、第6波がピークアウトしないまま、第7波がやってくる可能性があることがわかった。

新型コロナウイルスの変異を調べる東京大学の佐藤佳准教授は、解析を進めるうちオミクロン株の変化に気づいた。

『BA.1』と『BA.2』の2タイプのオミクロン株

オミクロン株は、『BA.1』と『BA.2』の2タイプがあり、「同じオミクロンの名前が付いているが、かなり違う」(佐藤准教授)。

現在、日本で広がっているオミクロン株が『BA.2』、オミクロン株の亜種は『BA.2』。

「『BA.1』はデルタ株の2~5倍の感染力、『BA.2』は『BA.1』の2倍近くの感染力で、今後、世界の主流になることは、十分にあり得る」(佐藤准教授)。

デンマークでは、昨年12月中旬から、デルタ株が激減。その後、日本で流行している『BA.1』が急増。少し遅れて『BA.2』が増加し、2022年1月16日時点で、感染者の52%が『BA.2』に置き換わり、『BA.1』の47%を上回っている。

『BA.1』に続いて、『BA.2』が流行拡大すると、第6波がピークアウトしない、もしくは、すぐに『BA.2』による第7波がくる可能性がある。

『BA.1』がいったん落ち着いてから、再び感染拡大するのか、第6波にかぶさった形で『BA.2』の感染が拡大するのか不明だが、すでに『BA.2』が日本に入ってきているので、第6波では終らないと予測されている。

「複数の国で一貫して、増加しているということは、亜種(BA.2)がこれまでのオミクロン株(BA.1)より、ある程度感染力が強い可能性がある証拠だ。インドとデンマークのごく初期のデータによると、これまでのオミクロン株(BA.1)と比較して、重症度に劇的な差はない様子だ」(インペリアル・カレッジ・ロンドンのトム・ピーコック教授)。

日本を含む48カ国で『BA.2』を確認

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『BA.2』が確認されているのは、インドやスウェーデンなど48カ国。日本も含まれている。

厚生労働省によると、空港検疫で確認されたオミクロン株の感染者のうち、『BA.2』だったのは、19日時点で198例。インドやフィリピンから入国してきた人たちが中心。日本国民に自粛や外出制限を強要するのではなく、飛行機を完全に止める以外に、対策はなさそうだ。