大原・三千院から寂光院へ!京都観光&紅葉の散策穴場コース
京都、大原の里。古くから貴人や修行者が、都を離れてひっそり静かに暮らした山里です。仏教音楽、声明(しょうみょう)が生まれた地。極楽浄土を表した寺院や庭園は、散紅葉や深雪、淡い桜と共演し、美しい調べを奏でながら、一抹の寂しさも感じられます。三千院から寂光院へ、さらには宝泉院、実光院、勝林院を巡り、大原の優しい自然に癒されませんか?
大原 アクセス・行き方
「京都駅(17系統)」「国際会館前(19系統)」「京阪三条・四条河原町(16、17系統)」から
大原は、ひっそり静かな山里。苔庭に降り積もる紅葉や桜、雪景色も風情があり、特別な京都観光を楽しむことができます。大原へのアクセス・行き方は、京都市内から民間の「京都バス」で約1時間。「京都駅(17系統)」「国際会館前(19系統)」「京阪三条・四条河原町(16、17系統)」から、それぞれバスが出ています。
大原 三千院
門跡寺院の風格
大原で人気の「三千院」。紅葉や桜、アジサイなど花の名所でも知られています。もともとは最澄が比叡山に建てたお堂でした。平安時代に天台宗の門跡寺院(皇族や貴族が住職となる特別の寺院)に。城郭のような石垣、白い土塀、門構えに、門跡寺院の風格が感じられます。
「聚碧園」と「有清園」
苔が美しい「聚碧園(しゅうへきえん)」と「有清園(ゆうせいえん)」は、三千院の見どころ。京都の紅葉名所であり、桜や新緑、シャクナゲ、雪景色も風情があります。
往生極楽院
杉木立の中に、ひっそりたたずむ「往生極楽院(おうじょうごくらくいん)」。三千院の本堂です。ご本尊は、金色に輝く阿弥陀三尊像(国宝)。極楽浄土の世界を表し、人々の迷いや苦しみを救ってくれます。
<天台宗 京都大原 三千院の基本情報>
住所:京都府京都市左京区大原来迎院町540
電話番号:075-744-2531
アクセス:京都バス停「大原」から徒歩10分
拝観時間:8時30分~17時(変動あり)
拝観料:大人700円
勝林院
天台宗の寺院
茅葺(かやぶき)屋根の残る大原。若狭街道(鯖街道)の名残も見られます。比叡山延暦寺に近く、修行道場が開かれ、三千院や勝林院、宝泉院、実光院、寂光院、来迎院など天台宗の寺院が建ち並んでいます。
人は迷い、苦しむ存在
三千院の参道奥にたたずむ「勝林院」。人は迷い、苦しむ存在。しかし、「成仏はむつかしいけれど、往生は易しい」と、法然上人が語った寺院です。本堂では厳かな雰囲気のなか、声明が響き渡り、心が休まります。
<勝林院(しょうりんいん)の基本情報>
住所:京都府京都市左京区大原勝林院町187
電話番号:075-744-2409(宝泉院)
アクセス:京都バス停「大原」から徒歩15分
拝観時間:9時~16時30分
拝観料:大人300円
宝泉院
立ち去るのが惜しくなる美しい庭園
美しい庭園を眺めながら、抹茶を楽しむことができる「宝泉院(ほうせんいん)」。「盤桓園(ばんかんえん)」「宝楽園(ほうらくえん)」「鶴亀庭園」という3つの庭園があります。寺院の中から眺める庭園は、立ち去るのが惜しくなるほど風情があり、額縁に入った一枚の写真のよう。高浜虚子が詠んだ樹齢約700年の「五葉の松」も、見どころの一つ。
<宝泉院 (ほうせんいん)の基本情報>
住所:京都府京都市左京区大原来迎院町540
電話番号:075-744-2409
アクセス:京都バス停「大原」から徒歩10分
拝観時間:9時~17時
拝観料:大人800円(抹茶、茶菓子付き)
実光院
春も秋も咲く「不断桜」
二つの美しい庭園が眺められる「実光院」。「不断桜」と呼ばれる桜があり、11月と4月に満開になる不思議な桜があります。秋には、桜と紅葉を同時に楽しむことも。四季折々の草花を眺めながら、庭園を散策することができます。声明に使われる楽器も見どころの一つ。
<実光院(じっこういん)の基本情報>
住所:京都府京都市左京区大原勝林院町187
電話番号:075-744-2537
アクセス:京都バス停「大原」から徒歩15分
拝観時間:9時~16時30分
拝観料:大人700円
ドレッシングの「味工房・志野」
ゆずのポン酢
三千院から、大原バス停を越えて、寂光院までは約1.7キロメートル。のどかな山里の参道には多くの茶屋やお土産屋が軒を連ね、かわいい京土産で賑やか。おいしいお土産も多く、おすすめは「味工房・志野」。「ゆずのポン酢」「ゆずと大根ドレッシング」「濃縮和風の白だし」ピリ辛のごまだれ」といったドレッシングがあります。
<味工房・志野の基本情報>
住所:京都府京都市左京区大原大長瀬町318
電話番号:075-744-2141
アクセス:京都バス停「大原」から徒歩5分
営業時間:平日10時~18時
京漬物「志ば久」
千枚漬け
お漬物であれば、「志ば久」。大原の里は昼夜の寒暖の差が大きく、香り豊かな良質の紫蘇(しそ)が収穫できます。「千枚漬け」(写真)をはじめ、「紫蘇」や「すぐき」といった京都の三大漬物は京土産におすすめ。
<志ば久の基本情報>
住所: 京都府京都市左京区大原勝林院町58
電話番号:075-744-4893
アクセス:京都バス停「大原」から徒歩10分
営業時間:8時30分~17時30分(年中無休)
京味噌の「味噌庵」
かわいい大原女さん
寂光院の参道でおすすめは「味噌庵」。自家製の味噌はコクがあり、京都・大原でしか出会えない味。「アイス」「あめ」「生キャラメル」「生チョコレート」といった、白みそを使ったスイーツも味わうことができます。大原ではかつて、女性行商を「大原女(おはらめ)」と呼んでいました。今も「大原女まつり」や、大原女姿のかわいい売り子さんに出会うことができます。
<味噌庵(雲井茶屋)の基本情報>
住所:京都府京都市左京区大原草生町41
電話番号:075-744-2240
アクセス:京都バス停「大原」から徒歩10分
営業時間:9時~17時
寂光院
ひっそりした寺院
大原は、西行や方丈記の作者、鴨長明(かものちょうめい)といった文人が隠棲(いんんせい)していた地。美しい風景に、一抹の寂しさが感じられます。わび・さび(侘・寂)の世界が漂う寺院が「寂光院」。名前も寂しそうな、ひっそりした寺院です。
石段の紅葉
寂光院へ続く石段は紅葉が包み込み、色鮮やか。
桜も美しい
桜や新緑、雪景色も風情があります。
尼寺
優し気に、ひっそりたたずむ、京都・大原の「寂光院」。聖徳太子が父親(用明天皇)の菩提(ぼだい)をとむらうために建てた尼寺です。ご本尊は、「六万体地蔵尊菩薩」(ろくまんたいじぞうそんぼさつ)さま。
建礼門院
寂光院は、平清盛の娘・建礼門院(けんれいもんいん)が隠れ住んだお寺です。源義経が平家と戦った「壇ノ浦の戦い」。栄華を誇った平家は滅亡。建礼門院は入水するものの、助けられて京都に戻り、長い髪を剃って仏の道へと入ります。
ひとり
建礼門院は寂光院のかたわらに庵を結び、平家一門の冥福を祈りながら、ひっそり暮らしました。池のほとりに落ちた紅葉や椿、桜の花びらに、建礼門院はひとり、何を想い、見つめていたのでしょう。
<寂光院の基本情報>
住所:京都府京都市左京区大原草生町676
電話番号:075-744-3341
アクセス:京都バス停「大原」から徒歩20分
拝観時間:9時~17時(変動あり)
おわりに
いかがだったでしょうか?三千院から寂光院への散策コースは以下をご参考にして下さい。
「京都バス大原」→(約10分)→「三千院」→(約3分)→「実光院」→(約3分)→「宝泉院」→(約3分)→「勝林院」→(約3分)→「来迎院」→(約40分)→「寂光院」→(20分)→「京都バス大原」。
本文でご紹介できませんでしたが、温泉旅館「芹生(せりょう)」では、「湯豆腐懐石」や「三千草(みちくさ)弁当」を食べることができ、ランチにおすすめ。川床のテラス席もあります。また、足湯が楽しめるカフェ「大原山荘(おおはらさんそう)足湯カフェ」もおすすめ。紅葉シーズンだけでなく、ひとあし遅い春の訪れや新緑の季節も美しいので、大原の散策を楽しまれてみてはいかがでしょうか?
なお、京都観光でおすすめの散策コースや紅葉スポットなどについては別途、記事にまとめていますので、ご興味のある方は関連MEMOに貼り付けたリンクからのぞいてみて下さい。
2017年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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