伏見稲荷大社、清水寺も! 京都観光おすすめ心霊スポット15選

2024年7月3日

伏見稲荷大社、清水寺も!

京都観光おすすめ心霊スポット15選

“千年の都”と呼ばれる京都。清水寺や金閣寺など世界遺産が多く、日本有数の観光地です。歴史が古いだけに、日本全国の中でも、不思議な言い伝えやミステリースポットとして語り継がれている神社や寺院がたくさん。京都の闇の世界をめぐる観光旅行もおすすめです。

そこで、「幽霊が出る」と噂されるトンネルなど、京都で有名な心霊スポットやミステリースポットの名所をご紹介。観光ランキングでも人気の高い、「清水寺」「伏見稲荷大社」といった観光名所から、ディープな穴場まで。京都・心霊&不思議スポットのモデルコースをご案内します。

深泥池(みどろがいけ、みぞろがいけ)

京都で最強の心霊スポットが「深泥池(みどろがいけ、みぞろがいけ)」。女性を乗せたのに、いつのまにか消えてしまったという、タクシー怪談の発祥地として知られています。

深泥池は、氷河期からの動植物群が生息し、京都最古の自然が残る池とされるミステリースポット。昼間は普通の池ですが、夜は暗く、不気味なスポット。鬼の出入り口があるという伝承も、うなずける話。下鴨神社から上賀茂神社に行く途中にあるので、巡ってみるのもおすすめ。

伏見稲荷大社の「谺(こだま)ヶ池」

“千本鳥居”が見どころの「伏見稲荷大社」。有名な観光名所にも、ミステリースポットがあります。稲荷山のお山めぐりの途中に、「熊鷹社(くまたかしゃ)」と呼ばれる強力なパワースポットがあり、社の後ろにある「谺ヶ池」(新池)には、不思議な言い伝えが。

こちらが、「谺ヶ池」。池に向かって手を打ち、こだまが返ってきた方向に、家出人や失踪者など、行方不明になった人の手がかりがつかめるそう。霊感の強い方であれば、森の霊気が感じられるという穴場スポット。ここは強烈。深い意識の絡まりが感じられます。

清水寺

“清水の舞台”で知られる清水寺。京都で有名な観光名所ですが、怖い言い伝えがあります。かつて、清水寺の周辺は、「鳥辺野(とりべの)」と呼ばれ、平安京の三大風葬地の一つ。遺体を野ざらしにした場所で、腐敗臭がひどく、かなりの悪臭を放っていたそうです。

「清水の舞台から飛び降りる」は、有名なことわざですが、江戸時代には実際に飛び降りた人が多く、飛び降りて命が助かったら願いが叶い、もし死んでしまっても成仏できると信じられました。飛び降りは、明治初期まで続いていたそう。意外にも生存率は高かったらしいですが、良い子も悪い子も飛び降りないように。

六道珍皇寺(ろくどうちんのうじ)

清水寺への参道にある「六道珍皇寺(ろくどうちんのうじ)」。葬送の地、鳥辺野の入り口にある寺院です。山門には、“あの世”と“この世”の境界を示す「六道の辻」の石碑が見えます。

六道とは、「天道」「人(間)道」「修羅道」「畜生道」「餓鬼道」「地獄道」。人は死ぬと、閻魔さまに裁かれ、この6つの冥界で輪廻転生するとされています。平安時代の官僚で、歌人の小野篁(おのの・たかむら)が、冥土へ通うときに使った井戸が、今も寺院内に残されています。

そこで思い出すのは、時代劇ドラマ『子連れ狼』のセリフ。「われら親子、冥府魔道(めいふまどう)に生きる者なれば、六道四生順逆の境は覚悟の上でござる!」というのがあります。六道では「天道」が一番良く、この順番が逆順するわけですから、「地獄に落ちるのも人でなくなるもの覚悟の上だ」という意味。私は一匹オオカミなので、たいへん共感します。

みなとや 幽霊子育飴本舗

六道の辻にある飴屋さん、「みなとや幽霊子育飴本舗」。創業は1599年と古く、女性の幽霊が夜な夜な飴を買いに来たという言い伝えが残っています。

不審に思った店の主人が女の後を追いかけると、墓場には赤ん坊を抱いたまま死んだ女性の姿があり、赤ん坊は飴を食べて命をつないでいました。

この話をモデルに誕生した作品が、水木しげる原作のマンガ『ゲゲゲの鬼太郎』。琥珀色の美しい飴は、女性の幽霊が買いに来た飴と同じもの。

ちなみに、写真の奥さまは20代目。「幽霊というと、怖いという方もいらっしゃいますが、母親の愛が感じられる物語です」とお話しされます。

三条大橋付近

平安時代から江戸時代にかけ、三条~七条河原では、多くの人々が処刑され、さらし首となりました。平将門、新選組の近藤勇の首がさらされたほか、石田三成や石川五右衛門も処刑されました。

平将門の首は目をカッと見開き、カラカラと笑った後、光りながら胴体を求め、故郷の東国へ飛び去ったと伝えられています。

三条大橋の刀傷

三条大橋は、木製の欄干(らんかん)が残り、西側から二つ目の擬宝珠(ぎぼし)には、新選組の「池田屋事件」の乱闘で刻まれた刀傷という都市伝説が。幕末ファンは要チェック。

池田屋事件跡

池田屋事件があった場所は、三条大橋のすぐ近く。跡地には、居酒屋(池田屋 はなの舞)」があり、メニューには「隊士ランチ」「土方歳三ランチ」「沖田総司ランチ」「藤堂平助ランチ」「斎藤一ランチ」「池田屋弁当」も。さらに、『新撰組検定』も行われています。どこまで、遊んでいるのか。

坂本龍馬の終えんの地「近江屋(おうみや)跡」

ついでに、「近江屋跡」もすぐ近く。坂本龍馬と中岡慎太郎が、暗殺された事件の現場です。写真撮影で人気のスポットですが、血だらけの龍馬の心霊写真が写れば大騒ぎになること間違いなし。

瑞泉寺(ずいせんじ)に眠る秀次たちの霊

豊臣秀吉の甥、豊臣秀次(とよとみひでつぐ)のお墓がある場所が「瑞泉寺(ずいせんじ)」。秀次は、秀吉から謀反(むほん)の疑いをかけられ、秀次の妻子や侍女など39人が三条河原で処刑されました。

市中引き回しの後、女性たちは三条河原の処刑場へと連れて行かれる。彼女たちが見たものは、塚の上に据えられた秀次の首だった。

だが、何も知らない幼い子どもたちは、母親に甘えかかる。三条河原に集まった人々は、愛らしい子どもの姿に涙する。

瑞泉寺の境内に展示されている当時の絵画。子供とも最後の別れ。涙で袖を濡らす女性。そばには僧侶の姿が。また、涙をぬぐう武士らしい人物も描かれている。

正午。処刑が始まる。最初に処刑されたのは子供たち。わが子をかばい、抱きしめる母親から執行役のヒゲづらの男が奪い取る。男は、子どもを軽々と持ち上げると、突き殺した。子どもを殺害すると、次は女性たちの番だった。

こちらの絵は、殺されるのを待つ子女たち。

39人の処刑は夕方までかかり、鴨川は血で真っ赤に染まった。見物人たちはあまりもの悲惨さに身をすくめ、「来るんじゃなかった……」と後悔した。

瑞泉寺の境内にある秀次公のお墓。秀次を取り巻くように石像が並んでいる。秀次公らの子女たち。3歳や6歳、9歳。そして、12歳、14歳、15歳、16歳、17歳、18歳、19歳と若い女性たちもいた。悲しみと無念が今も感じられ、しばらくの間、その場を立ち去ることができませんでした。

貴船神社・奥宮

縁結び、恋愛成就のパワースポットで人気の「貴船(きふね)神社」。しかし、「丑の刻参り(うしのこくまいり)」の発祥の地としても知られています。

丑の刻(午前1時~午前3時ごろ)に、憎い相手に見立てた藁人形に釘を打ち込む呪術ですが、現在は禁止(不法侵入罪、器物破損罪、脅迫罪などに相当)。呪いに行くより、貴船の美しい自然に癒されましょう。

化野念仏寺(あだしのねんぶつじ)

“千灯供養”で知られる「化野念仏寺(あだしのねんぶつじ)」。秋には紅葉が美しい穴場の名所として人気があります。しかし、謎のオーブが写るなど、心霊写真が写る怖いスポットとしても有名。

この場所は、鳥辺野と並び、京都の3大風葬地の一つ。8000体を超える多くの石仏や石塔があり、独自の雰囲気が漂っています。清浄な悲しみに満ちた場所。

清滝トンネル

深泥池と並び、京都最強の心霊スポットとして知られる「清滝トンネル」。場所は、「愛宕念仏寺(おたぎねんぶつじ)」の近く。

トンネル手前の信号に来た時、「赤であれば問題ないが、青であれば霊に呼ばれているので、トンネルに入らずに次の青まで待ちましょう」というのが都市伝説。しかし、そんなことをしたら追突事故を起こし、あの世へと呼ばれます。

トンネルは片側一車線。かなり狭く、幽霊よりも歩行者の存在が怖い!車がすれすれに走るので、歩くにも勇気が必要。

トンネル上には山道があり、下向きのカーブミラーが設置。このミラーに自分の姿が写らなければ死ぬという都市伝説も。

旧東山トンネル(花山洞)

清水寺の近くにある、歩行者用のトンネルが「旧東山トンネル(花山洞)」。落ち武者のような幽霊を見たなど、心霊スポットとして有名。逃亡中の明智光秀がこの付近で討たれたという都市伝説も。確かに不気味なトンネルです。これは、昼間でも怖い!

一条戻り橋

一条通に架かる橋が「一条戻り橋」。“死者が生き返った”などの言い伝えが残るミステリースポット。晴明神社に近く、安倍晴明が式神を隠していた場所としても知られています。

花嫁は、実家に戻って来てはいけないから、この橋を通らないんだとか。だが、戦争中、多くの出征兵士と、その家族は無事に戻れることを願い、この橋を渡ったそう。切ない話だ。

大将軍商店街 妖怪ストリート

最後は、楽しい妖怪たちを。一条通は、鬼や妖怪が行進する、“百鬼夜行”があった伝説が残る場所。一条通にある大将軍商店街は、「妖怪ストリート」と名づけられ、芸術大学の学生たちが制作したユニークな「妖怪」たちに出会うことができます。

商店街には「百鬼夜行資料館」もあり、入場無料で楽しむことができます。ほのぼのと、優しい気持ちになれる心霊(妖怪)スポット。

おわりに

三条河原は、安土桃山時代の大泥棒、石川五右衛門が処刑された場所。五右衛門は子供と一緒に、油で煮え立った窯に放り込まれました。
グツグツと煮えたぎる熱湯の中、五右衛門は本能的にわが子を救おうと両手で持ち上げます。

必死で熱さをこらえて子どもを守ろうとする五右衛門。なかなか死なない五右衛門に処刑人は業をにやし、さらに油を釜にそそぎます。

どん、という音とともに、油が引火。五右衛門は炎に包まれます。五右衛門は耐えきれなくなり、わが子を手放します。

見物人らは「五右衛門が熱さに耐え切れなくなって、子どもを下にひいたぞ」と騒ぎたてます。

五右衛門は、カッと目を大きく見開きます。
「馬鹿者めっ!子に苦しい思いをさせず、ひと思いに殺したのだっ」と怒鳴り、最後に「念仏を頼む」と言って、生きたまま焼き殺されました(諸説あり)。

アニメのルパン三世に出てくる石川五右衛門(13代目)に、こんな過去があるなんて。京都に行かれたら、そっと手を合わせ、慰霊の旅に出かけてはいかがでしょうか?